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2018年6月29日
【Vol.3】本田圭佑に見たリーダーに必要な覚悟=濱潟好古
「犠牲心です・・・」
2018年6月15日から始まったロシアワールドカップ。
ドイツが予選敗退するという波乱あり、崖っぷちに立たされたアルゼンチンが奇跡的に予選通過をするなどと何かと話題に事欠かない本大会。
サッカーに関わらず、国際試合というのは本当におもしろい。
選手は自国におけるトッププレイヤーたちだ。
感情をたぎらせてくれる。
ファンは、「勝った、負けた」といった結果やフィールド内でのプレイに一喜一憂し、プレイヤーたちの試合外の言動からは多くの学びを得ることができる。
冒頭の発言。
これは、日本を代表するトッププレイヤー本田圭佑氏の言葉だ。
外国人記者から「日本の強みは?」と聞かれた本田はこう答えた。
本田圭佑と言えば、歯に着せぬ発言、思ったことをズバズバ言い、勝利に対してより貪欲だ。
「ベスト8なんて求めてない。優勝することしか頭にない」
なんてことも、メディアの前で憶することなく言う。
個人的に大好きな選手であり、そして応援している選手でもある。
そんな本田の「犠牲心」ツイートだが、これはサッカーの世界だけに言えることではない。
一般ビジネス界でも言えることだ。
特に、経営者や中間管理職と言った世のリーダーには必要なマインドかもしれない。
「犠牲心」なんて言うと、昭和臭く、なんだか自分が損をしているような気持ちになるかもしれない。
もしかしたら割りに合わないなんて思うビジネスマンも多くいるかもしれない。
ただ、成果を上げているチームのリーダーは何かしらを犠牲にしている。
その最たるものは自分の「感情」だ。
「俺が俺が精神」なんてものがある。
とある企業の営業会議に参加したときの話だ。
「俺がこうしたいから●●をやってくれ」「俺がこう思っているから●●をやればいい」「俺が頑張っているのにお前らは・・・」
そんなことを言うリーダーのチームはまず成果を上げることができない。
理由は明白だ。
人の価値観はそれぞれだからだ。そして、「俺が」思っていること、考えていることをそのまま実践してみても満足いく成果が出ないことは往々にある。
それで最大の成果が出るようであれば、日本に倒産する企業は生まれない。
全ての会社が上場している。
ただここで一つ。
全ての「俺が俺が」精神が悪いわけではない。
俺はこのチーム最高の成果を出したい」からといった思いであればいい。
要は自分の思いがチームとして最大の成果をだすというこの1点に向いているときだ。
チームとして、最高の成果を出すときに利己的な発想は必要ない。
自分の持っている小さなプライドや感情を押し殺し、このチームが成果を出すためにはどうしたらいいのかということを死ぬほど考え、行動に移し、さらには周囲を巻き込むことだ。
周囲を巻き込むときに一番効果的な方法はメンバーの老若男女など関係なく、メンバーたちの話を聞くということ。
ここでいう部下たちの話と言うのは、意見であったり、提案であったり、思いであったりと様々だ。
頭の中ではわかっていてもこれを実践できているリーダーは思っている以上に少ない。
そもそもチームと言うのは、「すべてのメンバーのポテンシャルを最大限に引き出し、メンバーたちの力を借りる」ことにより初めて最大の成果が生まれる。
もし、成果が上げれていないリーダーがいたとしたら、まずは自分の感情なんて放置して、メンバーたちの話を聞いてみて欲しい。
チームとして、最大の成果を出すことがリーダーの仕事と考えたら、そうすることがよりベターだ。
先の本田の話に戻る。
「侍ブルーが世界一をとるために、自分が何をすべきか、チームから求められていることが仮に不本意だとしても、そこは関係ない。与えられたこと、求められていることを最大限にやりきる」ということではないだろうか。
惜しくも本ブログを書いているときに、日本はポーランドに負けた(2018年6月28日)
ただ、何も心配していない。
「これがサッカーです。自分より強い相手がいて、それに勝つためにやる。悔しい思いをしてこそ成長できる」
何かの記事で読んだ本田の言葉だ。
きっともがき這い上がってくるだろう。
チームを持っているが、なかなか成果を出せていない世のリーダーへ。
まずは、自分の自分自身へ向けた感情を捨てることだ。自分自身ではなく、チーム、そしてメンバーたちへの感情へと切り替えて欲しい。
きっと成長するはずだ。
自分の目の前の困難なことが訪れても、慌てることはない。リーダーの原理原則は、その困難を克服すために考え、行動することだ。
チームや部下のことを考え、行動した先に待っているのは最大の成果だ。
最後に、侍ブルーへ。
2018年ロシアワールドカップ、予選通過おめでとうございます。
決勝も楽しみにしています。