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2018年6月13日
【Vol.2】結果を出し続けるために最初に意識するたった一つのこと=濱潟好古
「自分にしか分からない感覚がある。信念を曲げずにやって欲しい」
日本から海を渡り、世界最高峰のメジャーリーグで大活躍をしたイチローの活躍もあり、近年、トップアスリートのビジネス書も巷を賑わしている。
そういった背景もあり、常にアスリートの金言にはアンテナを張っている。フィールドは違えど、そこには学ぶべきものがとても多い。
冒頭の言葉は、横浜DeNAベイスターズの主将であり、主砲である筒香嘉智から同じく千葉ロッテマリーンズに入団した若手選手へ贈られた言葉だ。
筒香嘉智、1991年生まれの26歳。松坂大輔を輩出した名門横浜高校では1年春から四番を任せられ、高校通算69本ものホームランをかっ飛ばした超高校級スラッガー。
2009年のドラフトで横浜ベイスターズから単独1位指名をされ、2軍では1年目から4番として当時の記録を更新する26本ものホームランをスタンドイン。
その後、2013年まではプロの壁にぶつかり平凡の成績をいったりきたりするものの2014年にその才能が開花。3割、22本塁打を記録。2016年には本塁打王と打点王を獲得。
「憧れの選手は筒香選手です」なんて高校球児たちのハートをわしづかみにし続けるハマのベビーフェイス筒香。
先に才能と書いたが、プロ野球選手はみんな才能がある。ただ、その才能を開花できずにステージを去っていく選手も多い。平均引退年齢は29歳だ。一般企業で言えば、会社にも慣れて、管理職にもなり、給与も上がり、「さぁ、これから」という年に高校球児であればだれもが憧れたプロ野球というステージから去っているということだ。
弱肉強食の世界だからそれは仕方のないことかもしれない。そんな世界で筒香は成績を残し続けている。
なぜ成績を残し続けているのかと考えたときに、冒頭の言葉に凝縮されているかもしれない。
信念を曲げない・・・
表現を変えれば、ブレない、周囲に影響されないといった内容と同じだ。
信念とは自分独自のものだ。オリジナリティあふれるその言葉には不思議な魅力がある。
一般企業でも言えることかもしれない。
人間どうしても人と比べてしまう。人と比べて、自分はできていない、劣っているなんて思うことは野暮だろう。
そこには一ミクロンの生産性もない。
「他人は他人」なんていうとそれはきれいごとに聞こえるかもしれないが、実はその考え方が一番大切かもしれない。
職業柄、社長、中間管理職、若手社員と多くの組織に属しているビジネスマンと触れ合う機会が多い。
とある社長は他社をベンチマークしすぎた結果、自社の色を失う結果になった。
とある中間管理職は部下を他社の若手営業マンとしか比較できずに育成に失敗した。
とある若手ビジネスパーソンは大手企業に入社した大学時代の同期と比べて、比べまくって個性を失った。
それではあまりにもったいない。
大切なことは他者と比較する「相対評価」ではなく「絶対評価」だ。
比べるのは他者ではなく、あくまで自分だ。
人と比べて優劣をつける習慣を身に着けてしまうと個性が死んでしまう。
相対的な結果なんてクソ喰らえだ。絶対的な結果を求めようじゃないか。
どんな仕事にも「納期」と「アウトプット」がある。
ここでいう「アウトプット」とは行動した結果生まれるものだ。
自分で掲げた「アウトプット」のイメージに向かって、「納期」までに最高の「アウトプット」を出す行動を繰り返す。ただ、それだけだ。
営業マンを例に挙げてみる。
ライバルが毎日50件営業電話をするから、自分は70件の営業電話をすると決める必要はない。人と比べて決めた数字は時として鬱になる。自分で決めた、それも確実にできる数字をただひたすら追っていくだけだ。自分で決めたことを確実にできたときの感動に勝るものではないのではないだろうか。
うまくいかないときもあるかもしれない。全てがうまくいけば、倒産する会社なんて生まれないし、リストラされるリーマンも生まれない。
全ては自分で掲げた定量的なアウトプットをクリアしているかどうか。
うまくいかないときは、考えて、また行動に移せばいい。うまくいかないときに他者と比べて悲観的になったとしても最高のアウトプットは生まれない。
これは断言する。
「人比べず絶対的な結果を求めているときほど生産性が上がることは間違いない」
比べない、悩まない、その代わりに考えろ、そして行動しよう。
「今日一日が終わったときに、どのような成果を手に入れることができたら最も価値があるか?」
筒香が自宅の壁に貼り、毎日眺めている言葉だ。
自分の価値を高めるための最初の一歩が相対的に評価をすることではなく、絶対的な評価にこだわることだ。
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